弱くて   ごめんね。               円ヒロ小説

俺には力がない。

円堂君や他のみんなは、グングンとおれをおいこしてる。
かつて俺は、円堂君の上にいたはずなのに。


無力。



『俺をおいていかないで。守』
っていおうとした。言えなかった。憎かった。恨んだ。大好きなのに。

ヒロト!」

とつぜん叫ばれた。耳がいたいよ。守。

「な、何?」
「さっきから、おかしいぞ?どーしたんだよ?なにか心配ごとがあるなら・・・」







           コトバガ、









            コボレタ。




「守はいいよね。強くて。俺にはそんな力がない」


一瞬だった。

「な・・・なにいってんだよ?ヒロトは十分つよいじゃないか。」
「気休めなんか、いらないよ。俺なんていらない。」


我にかえった時にはもう遅い。

「ごめん・・・!」
俺は走った。 罪悪感と守から逃げるために。


ごめんなさい。ごめんね。ごめん。



守に酷いことをいってしまった。
愛してるのに。すごく好きなのに。

こんな臆病者が強くなんかなれる筈ないじゃないか。

わかっていたじゃないか。

あんなことば いわなきゃ・・イワナケレバ。。。守にめいわくなんか、かけないですんだのに。

なにかにすがろうとして逃げて。


弱いのはおれのせい。


「守・・・俺は・・・なんてことを・・・!!!」
泣いた。いっぱい泣いた。

ひとの目なんて気にもかけないでなきさけんだ。















あれから何時間たっただろう。
すでにおれは泣き崩れ、眠っていたらしい。

目もあけたくない。
この世界にいたくない。
ごめん。弱くて。ごめんね。



(ザッザッ・・)

誰かが近づいてくる。

誰だろう。でも

もう

いいや。

目をあけずに、その足音を無視していた。

「みつけた」

「え・・・」

思わず目を開いた。開いたら、守がいた。

「こんなところまできて・・・。さがしてたんだぞ。」

「ご・・ごめん。」

いきなりだきしめられた。大好きな

守に。



「え・・・円堂く・・・/////」

ヒロトの事、おれは大好きだ。大切だ。だから・・・どこにもいくなよ・・・・っ/////」


涙がすごく流れた。




ああ、






おれは、


こんなにも、


    





  ごめん。やっぱり弱いみたい。強さも、涙腺も、



ごめんね。    ありがとう。


end



あとがき

シリアスをめざしたつもり←